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知っ得 !豆知識

GDP

GDPとは


 GDPとは、医薬品の適正流通基準(Good Distribution Practice)であり、医薬品の市場流通における流通経路の管理保証、医薬品の完全性の保持、更に偽造医薬品が正規流通経路へ流入することの防止を図ることを目的としている。



GDPガイドライン発出の経緯


 平成27年9月4日の医薬品産業強化総合戦略において、「医療用医薬品の安全性確保のあり方については、PIC/SのGDPに準拠した国内GDPの策定の検討を行う。」とされ、更に、平成29年12月22日の一部改訂において、「医療用医薬品の安全確保のあり方についてはPIC/SのGDPに準拠した国内GDPの策定の検討を速やかに進める。」とされた。
 厚生労働科学研究事業「医薬品流通にかかるガイドラインの国際整合性に関する研究」の取り組みとして、平成28年度にPIC/SのGDPの日本語訳案と日本版GDPガイドライン素案(以下、GDP-GL素案)の作成、課題の取りまとめが行われた。平成28年度に研究班が提案したGDP-GL素案に対し、平成29年度に関係業界における実施の実態調査と素案に対する意見・要求の調査が行われた。
 一方、ハーボニー配合錠偽造品流通事案が発覚し、平成29年2月16日に都道府県等を通じ、卸売販売業者及び薬局に対し、医薬品譲渡人の本人確認、医薬品の容器包装の確認等を行うことを求める通知(再発防止のための通知)が発出された。
 平成29年3月に「医療用医薬品の偽造品流通防止のための施策のあり方に関する検討会」が発足し、偽造医薬品の流入防止のためのルール、偽造医薬品を含む製造から販売に至る品質の疑わしい医薬品の検知体制、偽造されにくい医薬品製造のあり方、薬局や卸売販売業者に対する監視のあり方等が検討され、GDPガイドラインを作成し、厚生労働省が広く周知することで、関係業界の自主的な取り組みを促す「最終とりまとめ」が平成29年12月28日に示された。
 平成28年厚生労働行政推進調査事業において、GDP研究班が発足し、GDP-GL素案を基に、上記「最終とりまとめ」、偽造医薬品関連省令等の改正、国内GDP実施実態アンケート調査・GDP-GL素案に対する意見・要求を基にGDP-GL素案の改訂作業を実施し、取りまとめられ、平成30年12月28日に医薬品の適正流通(GDP)ガイドライン(ガイドラインであることから基準の記載は除かれた)が厚生労働省より事務連絡として発出・周知された。



GDPガイドラインの概要


 医薬品の適正流通(GDP)ガイドラインの緒言に以下の記載がある。市場出荷後の医薬品の流通経路全般を担う業務は、今日、その流通経路がますます複雑になり、多くの人々が関与するようになってきた。医薬品の適正流通(GDP)ガイドライン(以下:GDP-GL)は、卸売販売業者及び製造販売業者の業務を支援し、GDP-GLを遵守することにより、流通経路の管理が保証され、その結果、医薬品の完全性が保持されるための手法を定めるものである。さらに、偽造医薬品が正規流通経路へ流入するのを防止するための適切な手法を定めるものである。
 また、GDP-GLの目的に、GDP-GLは、卸売販売業者等がそれぞれのニーズに合わせた規則を作るための根拠としても利用することを意図している、とされている。 その適用範囲は、医薬品の市場出荷後、薬局、医薬品販売業、医療機関に渡るまでの医薬品の仕入、保管及び供給業務に適用する。
 GDP-GLには、以下の内容が記載されているが、詳細は、GDP-GLの本文を確認されたい。
 第1章:品質マネジメント(品質システム、外部委託業務の管理、マネジメントレビュー及びモニタリング、品質リスクマネジメント)
 第2章:職員(一般、責任者の任命、教育訓練、衛生)
 第3章:施設及び機器(施設、温度及び環境管理、機器、コンピューター化システム、適格性評価及びバリデーション)
 第4章:文書化(一般)
 第5章:業務の実施【オペレーション】(仕入先の適格性評価、販売先の適格性評価、医薬品の受領、保管、使用の期限が過ぎた製品の廃棄、ピッキング、供給)
 第6章:苦情、返品、偽装の疑いのある医薬品及び回収(苦情及び品質情報、返却された医薬品、偽造医薬品、医薬品の回収)
 第7章:外部委託業務(契約委託者、契約受託者)
 第8章:自己点検(自己点検)
 第9章:輸送(輸送、輸送の容器、包装及びラベル表示、特別な条件が必要とされる製品)
 用語集



GDP-GLの展開


 日本における医薬品流通システムは、適切な流通管理により、医薬品の完全性の保持、偽造品の流入防止を図り、安心して全てのユーザーに医薬品を使用頂くため、確固たるものとする必要性から、現在抱えている課題が関連業界へのGDP-GLの周知・活用により、改善されることが期待されている。
 現在、GDP-GLの社会的実装に向けて、関連業界を巻き込みGDP-GL解説の作成が進められており、ガイドラインの理解と業務の早期の共通化・標準化を目指した検討が進められている。
 また、2019年度厚生労働行政推進調査事業 分担研究「医薬品流通にかかるガイドラインの国際整合性に関する研究」の研究班活動において、GDP-GLをどのように浸透させるべきか関連する輸送業者・倉庫業者(3PL事業者)の実態や問題点を含め、具体的な実装に向けた検討が行われている。



【参考資料】
1)医薬品の適正流通(GDP)ガイドライン(平成30年12月28日厚生労働省事務連絡発出)
2)2019年4月開催 日薬連品質常任委員会GDP研究班報告資料
3)2019年4月開催 厚生労働行政推進調査事業 第1回GDP研究班議事メモ
4)平成30年度厚生労働行政推進調査事業「GMP、QMS及びGCTPのガイドラインの国際整合化に関する研究」の分担研究「医薬品流通にかかるガイドラインの国際整合性に関する研究」成果報告会資料

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