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月刊JGAニュース

2月のジェネリック医薬品承認でもAG参入相次ぐ  

株式会社じほう 報道局
海老沢 岳

 6月の後発医薬品追補収載に向けて、厚生労働省は、製薬企業各社が承認申請していたジェネリック医薬品を承認した。初めて承認されるジェネリック医薬品は7成分で、すでにジェネリック医薬品が出ているものも含め全体で147品目が承認された。各社は追補に向け2月26日までに薬価収載希望申請を行うことになる。
 今回の注目はアストラゼネカ(AZ)とアステラス製薬の吸入型喘息治療薬「シムビコート」(一般名=ブデソニド/ホルモテロールフマル酸塩水和物)のジェネリック医薬品で、東亜薬品とニプロ、日本ジェネリックの3社6品目が承認を取得した。
 先発品のシムビコートは2010年1月に発売され17年度の国内売り上げは395億円(前年比0.6%増)。吸入型喘息治療薬はデバイスの開発にコストがかかるためジェネリック医薬品メーカーの関係者からは「費用対効果で開発は困難」との声も聞かれていたが3社が参入することになった。
 AZとアステラスは1月17日に、シムビコートの共同販促を7月30日で終了し、以降はAZが1社で流通と販売、販促活動を行うと発表していたが、ジェネリック医薬品の参入を見据えた提携の解消だったのか。
 今回承認された新規7成分のうち参入数が最も多いのは、大日本住友製薬の統合失調症治療薬「ロナセン」(ブロナンセリン)のジェネリック医薬品で、12社38品目が承認された。
 DSファーマバイオメディカルのオーソライズド・ジェネリック(AG)も含まれる。
 先発品のロナセンの17年度の国内売り上げは126億円(前年比1.3%減)。ジェネリック医薬品の参入を見据えた対策なのか現在、大日本住友はテープ製剤の剤形追加を申請中で19年度中の発売を予定している。
 このほか、旭化成ファーマの骨粗鬆症治療薬「テリボン」(テリパラチド酢酸塩)は、子会社の旭化成シンメッドがAGの承認を得た。
 また、ノバルティス ファーマの▽抗がん剤「アフィニトール」(エベロリムス)▽免疫抑制剤「サーティカン」(同)▽アレルギー性結膜炎治療薬「パタノール点眼液」(オロパタジン塩酸塩)―の3成分はいずれもサンドが承認を取得した。AGの可能性もある。
 すでに先行してジェネリック医薬品が出ているものでは、18年12月にAGが先行参入したキッセイ薬品工業の排尿障害治療薬「ユリーフ」(シロドシン)や、AZの抗がん剤「イレッサ」(ゲフィチニブ)に通常のジェネリック医薬品が加わった。ユリーフは17社52品目、イレッサは6社6品目だった。
 今回の承認取得品目でも相変わらず先発メーカーによるAG開発が盛んだ。AGは発売と同時に圧倒的なシェアを獲得し先発メーカーにとっては欠かせないジェネリック医薬品対策となっている。
 多くのAGを次々発売しジェネリック医薬品市場を席巻している第一三共の子会社の第一三共エスファの例で見ると、4 ~ 12月期の売上高は23.5%増の424億円だった。
 このうちARB「オルメテック」の数量ベースのシェア(4 ~ 12月期)は先発品が28.5%、AGが51.1%、他社のジェネリック医薬品が20.4%だった。ジェネリック医薬品内のシェアはAGが71.5%、他社ジェネリック医薬品が28.5%。

 AGが圧倒的なシェアを取る中でジェネリック医薬品専業各社にとっては厳しい状況が続いている。

 

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