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月刊JGAニュース

会員会社だより  

大原薬品工業株式会社

 現在放送中のテレビ連続ドラマで、病院薬剤師を主人公とした「アンサング・シンデレラ」、皆さんは見ていますか?
 私は、石原さとみさんが演じる主人公がチャームポイントのお団子ヘアを揺らしながら患者さん一人一人と真摯に向き合っていく姿に見とれつつ、「医薬品は単なる“モノ”ではなく、“モノ+情報”」ということを再認識しながら見ています。
 番組の紹介を見ますと、「“アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋”では、病院内にある薬剤部にて、主に患者の薬の調剤、製剤を行う“病院薬剤師”たちの知られざる舞台裏を描いています。病院薬剤師を主人公として描く連続ドラマは初となります。“アンサング”とは、“褒められない”という意味。医師のように頼られず、看護師のように親しまれなくても、“縁の下の力持ち(=アンサングヒーロー)”として患者のために奮闘する病院薬剤師たちの、まだ誰も知らないヒューマンドラマが幕を開けます。」と記載されています。
 昨今、薬剤師の業務が「対物業務」から「対人業務の充実」へ変わりつつあり、また「地域連携」も重要なKey Wordとなってきていますので、その辺りも含めて描かれているように感じています。
 このドラマで病院薬剤師が患者さんに対してどの様な意図を持って接しているのか、医薬品が患者さんにどの様に届いているのかを見ていると、医薬品は単に“モノ”ではなく、“情報”とセットであり、製薬メーカーとしては患者さんが必要とする医薬品(=モノ+情報)をタイムリーに提供することが重要であることを再認識しました。
 例えば、ドラマにも何度も出てきますが、薬剤師の重要な業務の1つに「疑義照会」があります。薬剤師法第24条に「薬剤師は、処方箋中に疑わしい点があるときは、疑わしい点を確かめた後でなければ、調剤してはならない。」と記載されています。その確認手段の1つが添付文書です。ただ、添付文書の記載内容は改訂されることもあるため、薬剤師は常に最新の添付文書情報を確認しておく必要があります。そのためには、製薬メーカーが最新の添付文書を迅速に提供する必要がありますが、変更毎に最新版の添付文書自体を提供しても時間的・量的な問題もあり、薬剤師として正確性を担保しきれない可能性も出てくると思います。この点を改善すべく、昨年の薬機法改正にて明記された「添付文書の電子的な手法による提供」は、常に最新版の添付文書の確認を実現しようという事だと理解しています。
 大原薬品でも薬剤師(調剤薬局)の意見を基に、「医療現場に最新の情報を迅速に届ける」という点と「物流や医療現場においても正確な製造情報が確認できる」という観点を追加し、2015年より個装箱に情報を追加した形で「iPackage®」として提供しております。          
 この「iPackage®」は、個装箱に印刷した二次元バーコード(QRコード)をスマートフォンなどで読み取り、常に最新の添付文書が確認できるようにしたもので(弊社独自で作成した専用アプリを用いることで、より簡単に確認が可能)、賛同頂いた会社様と共に現在も対応中です。
 但し、昨年の薬機法改正に伴い、現在、当局や業界団体にて統一対応ルールの検討が実施されていますので、統一ルールが確定次第、そのルールに則り対応していきたいと考えています。
 薬事法から薬機法に変わり、「個別製品の提供」から「Total Solutionの提供」へ変わってきておりますが、これからも患者さん及び医療関係者の要望を踏まえながら、求められる対応を迅速に実施していく会社であり続けたいと考えています。
 微力ながら“アンサングヒーロー”の力になれる様に。

 

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