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月刊JGAニュース

ジェネリック医薬品の信頼性回復に向けた 経営層向け研修会の開催  

 当協会では、ジェネリック医薬品に対する信頼の回復に向けて、品質確保・安定確保への取組みとともに、会員各社のコンプライアンス・ガバナンス体制の強化についても不退転の決意で進めております。
 2021 年 4 月 19 日(月)にジェネリック医薬品の信頼性回復に向けた経営層向けウェブナー研修会「今、経営者に求められること~ジェネリック医薬品の信頼性回復に向けて~」を開催致しました。当日は会員会社 39 社より 143 名に出席いただきました。


 冒頭、澤井会長からは、同年 4 月 16 日に小林化工㈱の第三者委員会(特別委員会)の調査報告書が公表されたこと、同調査報告書の報告等により、同社の製造販売承認申請に際しての法令違反行為があることから該当する 12 品目の製造販売承認の取消しの行政処分が行われることの報道などがあり、それらを受けて、会長声明を発表したことが述べられました。
 また、当研修会に出席の経営層に向けて、「小林化工㈱の不祥事は個社の問題であるという認識は変えていただきたい」、「真摯に愚直にエビデンスを積み重ねて信用を取戻す経営を行っていただきたい」、「間違いが見つかれば率直に間違いを認める経営を行うしかない」、「ジェネリック医薬品業界の信用を取戻すため経営者自らが先頭に立って取組んで欲しい」との強い要請がありました。

 講演Ⅰでは、東京理科大学薬学部薬学科教授の櫻井信豪先生より『経営者に求められること~品質重視の文化へ~』についてご講演いただきました。
 講演では、過去の不正事例に触れながら、GMP 省令改正の経緯と医薬品品質システム(PQS)、品質リスクマネジメント、知識管理、品質文化、経営資源の配分についてお話いただきました。また、今回のような問題を起こさないためには、経営者は製造現場に訪問し、経営者自らの言葉で品質を重視する大方針を従業員に対して繰り返し語ること、製造現場の言葉に耳を傾けること、自社だけは大丈夫と思わないこと、製造現場に予防コストを配分して GMP やコンプライアンス関係の教育を提供することなどが必要であると述べられました。

 また、質疑応答では、企業風土を作る上では内部通報制度が有用であることや、品質確保には製造現場での暗黙知(経験的で説明しにくい知識、洞察、ノウハウ等)が重要であり、組織の中でそれが蓄積され活かされるにはミドルマネジメントがキーとなると述べられました。


 講演Ⅱでは、品質委員会の豊田委員長より『信頼性確保確認アンケート結果の課題と JGA の取組み』について説明がありました。
 会員会社に対して実施したアンケート結果に触れながら、課題である企業風土の改革(品質文化の醸成)、適切な経営資源の投入、法令の周知、最新情報の注視について説明されました。
 また、当協会の取組みとして、各社における内部通報制度の確立、責任役員のいち早い任命及び各社ホームページへの公表、品質委員会への GMP 相談窓口の設置、原薬取違え防止策に関する事例調査、製造所における品質部門の人員数の現況調査などについて紹介されました。


 最後に、佐藤理事長より、研修参加者に対して、現在協会が行っている取組みの社内での共有や、法令遵守体制の強化への経営層トップ自らが先頭に立っての推進についてお願いがあり、研修会は終了いたしました。

 

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