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月刊JGAニュース

寿製薬株式会社  

 当社は長野県に本社を置き、革新的医薬品とジェネリック医薬品を提供するハイブリッドな製薬会社です。1949年の創業以来、お陰様で70余年を迎える事ができました。創業においては、長野県産の生薬から杏仁水、セネガエキス、ロートエキスなどの有効成分を抽出、1960年代半ばには化学合成医薬品に参入し経営安定化を図り、現在では売上と利益の大部分を新薬が占めるに至っております。
 糖尿病/腎疾患、消化器疾患、脂質異常症、がん、免疫科学を主要疾患領域として創薬活動に取り組み、胃炎・胃潰瘍治療剤:マーズレンS配合顆粒/配合錠ES、胃潰瘍治療剤:アズロキサ顆粒/錠、1型及び2型糖尿病治療剤(SGLT2阻害剤):スーグラ錠、2型糖尿病治療剤:スージャヌ配合錠(スーグラ錠とDPP4阻害剤ジャヌビア錠との配合錠)、再発又は難治性のFLT3遺伝子変異陽性の急性骨髄性白血病治療薬:ゾスパタ錠を自社または他社との提携下で上市しております。
 マーズレンS配合顆粒は、上市から50年を超えるロングセラー製品として、日本国内のみならず、中国とインドにおいて日本の薬価よりも高薬価での保険収載に成功し(中国名:麦滋林、インド名:Glutazene)、今も収益に貢献しております。また「糖尿病を糖尿で治す」という全く新しいメカニズムのSGLT2阻害剤スーグラ錠は、上市後もその多面的な作用が続々と明らかになり、糖尿病治療にパラダイムシフトを起こしました。更に、分子標的薬(キナーゼ阻害剤)のゾスパタ錠は、新規メカニズムの急性骨髄性白血病治療薬として日本で最初の先駆け審査指定を受け、米国・欧州連合・中国においては迅速審査指定を受け、現在は、新興国を含めた国内外20数か国において、急性骨髄性白血病の新たな治療オプションとして患者治療に貢献しております。
 本題のジェネリック医薬品に関しましては、原薬の海外輸出に加えて、自社工場で「原薬から製剤製造まで」を手掛ける独自の製品群を有しており、国内で販売しております。
 また弊社は人材育成と企業成長の一体化を大切にしており、日経DI「薬剤師的にどうでしょう」で人気の熊谷信先生の記事の中で、2018年6月7日付:”後発品採用で感じた、製薬企業の「愛」”、また同年7月19日付:”あの製薬企業の集合写真、ルーツは米国に”で取り上げて頂き、これらの記事は週間・月間ともに上位閲覧ランキングに入りました。
 最後になりますが、毎年の薬価改定により、5年後のジェネリック医薬品の薬価は現在の1/2に下落する可能性もあります。このような大変厳しい経営環境下においても、製薬企業の社会的使命として、高品質なジェネリック医薬品の安定供給に努力しなければなりません。弊社は、引き続き革新的医薬品とジェネリック医薬品のハイブリッドを追求し、より世界市場を注目して、患者様の高い生活の質と健康年齢の延伸に弊社製品が貢献することにより、国内外で必要とされる会社を目指します。

 

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