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月刊JGAニュース

編集後記  

 値上げラッシュである。

 ここ最近、TVニュースでもネットニュースでも、至るところで値上げのニュースを目にする。世界情勢の影響により、ガソリン・食料品はもとより、電気・ガス、タイヤ等いたるところに波及している。
 国民的なお菓子である(と思っている)、某真ん中に穴の開いた筒状の安心低価格であったスナック菓子や、アイスクリームなどなど。目に見えた値上げもさまざまであるが、値段据え置きで内容量を減らす「ステルス値上げ」なんてものも存在している。お菓子だけにとどまらず、要は大多数の原材料や包装資材の高騰により、あらゆるものに波及している。家計に直撃することであり、コロナ禍で収入自体が不安定になるなか、切迫した問題である。

 消費者としては由々しき事態であるが、一方で企業努力には限界があるのも事実。筆者個人としては、「致し方なし」と思えてくるものも多い。そこで作って販売しているのもまた人であり、生活がかかっている。

 お菓子の話に戻り恐縮だが、数年前にこちらも筆者は国民的お菓子だと思っている、某氷菓子が値上げをした際、経営陣をセンターにエキストラ無しで従業員が謝罪したCMは記憶に新しい。奇をてらったものではなく、硬貨を握りしめて買いに来る子供たちにとって、影響が大きいことに、実直に伝えたかったそうだ。

 モノを生産し、供給し続けるにはコストがあり、適正な価格でなければ供給を維持できないのはすべてに共通するのではないか。消費者からすれば、何でも低価格であればそれは嬉しいことである。企業努力は必須である。ただ、それを求め続けた結果、供給側が倒れてしまっては元も子もない。

 いずれにしろ、社会情勢が早期に安定するのは、人命など様々な観点からも切に願う。さらにはその結果、モノの値段が安定するとともに、コロナの影響も薄れていくことも同様に。

(Y.S.)
 

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