MR教育研修実務者連絡会
開 催 日:2023年1月24日(火)
場 所:CIVI研修センター日本橋+オンライン
2023年1月24日(火)会員会社のMR教育研修実務者および関連者を対象としたMR教育研修実務者連絡会を開催いたしました。当日は会場参加者4名、WEB参加者80名の合計84名(27社)が参加いたしました。
連絡会の冒頭に、信頼性向上プロジェクト MR教育研修検討チームの中沢リーダーより開会の挨拶があり、第I講演 総務委員会 黒川委員長による「製薬業界を取り巻く環境とMR活動について」、第Ⅱ講演 安全性委員会 大野委員長による「医療用医薬品添付文書の記載要領改正について―主な改正内容とジェネリック医薬品特有の課題―」の2講演がありました。
第I講演では、今後の日本における医療関係の社会環境、日本政府の政策として医療費適正化計画、後発医薬品使用促進策、薬価制度や医薬品産業ビジョンなど、日常的に医療機関等を訪問しているMRの方が医療関係者の方々とお話させて頂く上で、製薬企業に所属する社員として、知っておくべき一般的な知識について説明がありました。MR教育研修実務者として、知識を深める貴重な機会となりました。
第Ⅱ講演では、1997年に旧厚生省から通知された医療用医薬品添付文書の記載要領が約20年経過した2017年6月に大幅な改正が行われましたが、その改正された記載要領については、MRの皆さんも十分理解する必要があるため、主な改正内容について多くの事例を示した説明が行われました。
今回の新記載要領添付文書では、同一有効成分については、先発医薬品と後発医薬品の「使用上の注意」と「取扱い上の注意」は原則として同一記載となりましたが、後発医薬品の新記載要領添付文書の「薬物動態」、「臨床成績」、「薬効薬理」の項については、公表文献や資料を引用して、先発医薬品の添付文書と同等の情報提供(同等記載)を行うことが通知により求められています。しかしながら、公表文献や資料だけは同等記載を行うことが困難な事例があるなどの作成上の問題点などについても具体的な事例を交えた説明を頂きました。なお、後発医薬品には同一有効成分に複数の製薬会社の製品が存在しますので、新記載要領添付文書の記載が各社毎に大きく異なるようなことにならないよう、現在、協会会員会社間での情報共有や共同検討作業が行われていることなどの説明もありました。今後、後発医薬品の新記載要領添付文書が各社により公開されますが、各社のMRの皆さんは、後発医薬品の新記載要領添付文書による適切な情報提供が求められますので、そのためにも大変有益な説明会となりました。
また、MR教育研修検討チームからは、2022年度に作成した教育資料について、同チームメンバーの太田委員から「ジェネリック医薬品の品質管理」、薩摩委員から「ジェネリックの歴史」の内容と作成の経緯が解説されました。
最後に中沢リーダーより閉会の挨拶があり、盛会のうちに終了いたしました。ご講演頂きました黒川委員長、大野委員長には心より御礼申し上げます。