お知らせ
第33回日本医療薬学会年会について
会 期:2023年11月3日(金)~ 5日(日)
場 所:仙台国際センター
【シンポジウム概要】
医薬品の供給不安問題を解決するための議論をどこで、誰がすべきかを考える
~医薬品供給情報の共有と透明性を高めるために~
日 時:2023年11月5日(日)9:00 ~ 12:00
座長:室井 延之 氏(神戸市立医療センター中央市民病院)
四方 敬介 氏(京都府立医科大学付属病院)
演題:医薬品の供給不安問題を解決するための議論をどこで、誰がすべきかを考える~医薬品供給情報
の共有と透明性を高めるために~
演者:室井 延之 氏(神戸市立医療センター中央市民病院薬剤部)
演題:医薬品の供給不足の院外処方の問い合わせに対する影響と問い合わせ対応の簡素化プロトコール
の有用性
演者:高瀬 友貴 氏(神戸市立医療センター中央市民病院薬剤部)
演題:医薬品の供給不足に直面する現状と薬局チームの対応力
演者:廣田 有紀 氏(株式会社九品寺ファーマせいら調剤薬局)
演題:医薬品の安定供給に係る行政の取組
演者:浅野 智央 氏(厚生労働省医薬産業振興・医療情報企画課)
演題:ジェネリック医薬品の信頼確保に向けた日本ジェネリック製薬協会の取組について
演者:川俣 知己 氏(日本ジェネリック製薬協会副会長)
概 要:議論に先立ち、神戸市立医療センターの室井氏より、「医薬品の安定供給に関する問題に関しては、行政、製薬企業、卸、医療機関、薬局のどこかが欠けても患者さんのもとに薬が届かない。それぞれが情報を共有し、透明性を高めていかなければならない。不利益を被っている患者さんの為に、本日は色々と議論して、何らかの糸口になればと期待している」との本シンポジウムの目的が述べられた。
その後、病院薬剤師の立場から神戸医療センター高瀬氏、調剤薬局の立場から、せいら調剤薬 局の廣田氏より、病院や調剤薬局で起きている薬不足への課題と対策についての講演があった。また、厚生労働省医政局医薬産業振興・医療情報企画課からは浅野医薬品確保対策専門官が登壇され安定供給に向けた国の取組について、日本ジェネリック製薬協会からは副会長の川俣氏が安定供給に向けた協会および個社の取組についての講演があり、その後、闊達な議論が行われた。
場内からは、「現状が整理され明らかになった気がしている。話が聞けて良かった」「生産の割り当てなど行政主体で製薬企業の製造する品目数を効率よく減らせないのか?」「薬価が下がりすぎて採算が取れなく生産を止める可能性がないのか」「ABはあってもCは在庫がない、と言ったこともあるので、薬局の在庫を可視化して、患者さんがどこの調剤薬局に行けば良いのかわかるようにしたらどうか」「卸の在庫やメーカーの在庫がタイムリーにわかるようにしてもらいたい」など、非常に多くの質問や意見が交わされ盛況であった。
第23回日本クリニカルパス学会学術集会について
会期:2023年11月10日(金)・11日(土)
場所:THE MARK GRAND HOTEL さいたま新都心
概要:第23回日本クリニカルパス学会学術集会が、「パスは続くよどこまでも―多職種がともに学びあう未来へ向けて―」をテーマに開催されました。
日本ジェネリック製薬協会からは源田浩一薬価委員会委員長が、パネルディスカッション3「突然クリニカルパスの変更作業が必要になったら~薬剤変更の対応の裏側~」に、パネリストとして、「ジェネリック医薬品の普及状況、品質管理、安定供給、流通に関する状況と日本ジェネリック製薬協会の取り組みについて」を講演しました。
当該パネルディスカッションでは、源田委員長の後、6名のパネリストから、欠品などで、クリニカルパスの変更を余儀なくされた際の対応の苦労、特に指示簿の変更の苦労、取組み、工夫などについて発表がありました。その後のディスカッションでは、フロアからも、多数の質問・意見が出ており、活発な意見交換がされました。
【パネルディスカッション3概要】
日時:2023年11月10日(金)15:00 ~ 16:30
座長:嶋田 元 氏(聖路加国際病院ヘルニアセンター長・医長)
髙田 礼 氏(済生会横浜市東部病院TQMセンタークリティカルパス管理室・看護師長)
演者(パネリスト):源田 浩一 氏(日本ジェネリック製薬協会)
田村 亮 氏(神戸市立医療センター中央市民病院)
及川 瞬 氏(国立病院機構 高崎総合医療センター)
小川 充恵 氏(八尾市立病院)
大橋 裕丈 氏(国立国際医療研究センター病院)
東野 和美 氏(国立病院機構京都医療センター)
小木戸 淳一 氏(相模原協同病院)
令和5年度保健所薬務担当者会議における特別講演について(鹿児島県)
会 期:2023 年 11 月 22 日(水)10:20 ~ 11:30
場 所:鹿児島県志布志市保健所+オンライン(講師)
対象者:鹿児島県 職員薬務担当者、鹿児島県職員等 約 20 名
講 師:日本ジェネリック製薬協会 渉外グループ 畑田 康 氏
【概要】
鹿児島県志布志市保健所で行われた会合において、日本ジェネリック製薬協会より「ジェネリック医薬品の信頼回復に関する取組」というテーマで約 1 時間講演を行った。
【内容】
●日本ジェネリック製薬協会の紹介
●医薬品の安定供給に向けた取組と現状(国の取組について)
●安定供給に向けたジェネリックメーカーの取組と現状
●信頼回復に向けた日本ジェネリック製薬協会の取組
以上
日本PDA製薬学会 第30回年会について
日本PDA製薬学会は、世界40か国を超える国の研究者・技術者・行政関係者で組織されるPDA(Parenteral Drug Association)の日本支部に所属する学会です。
直訳すると、「非経口薬剤に関する協会(団体)」となりますが、その範囲は非経口製剤に限らず、医薬品、ヘルスケア製品の開発や製造にかかわる分野で幅広い活動をしています。
今回、日本PDA製薬学会 第30回年会において、医薬品企業の不適切事例に端を発した供給不安などの諸問題が継続している状況下、「信頼回復に導いた品質戦略とは」と題し、下記のシンポジウムが開催され、二題の講演の後に行われたパネルディスカッションに日本ジェネリック製薬協会から大石 政道 品質委員長が登壇されました。
【シンポジウムB】
開催日:2023年11月29日(水)
テーマ:「信頼回復に導いた品質戦略とは」座長:齋藤 泉 常務理事
講演1:不整合事案を踏まえたKMバイオロジクスにおける信頼回復に向けた取り組み
重光 真(KMバイオロジクス)
講演2:協和キリンにおける社会からの信頼回復に向けた取り組み
安西 恵治(協和キリン)
パネルディスカッション
重光 真 (KMバイオロジクス)
安西 恵治 (協和キリン)
大石 政道 (日本ジェネリック製薬協会)
蛭田 修 (熊本保健科学大学)
(敬称略)
パネルディスカッションに先立ち、大石 政道 品質委員長から、「日本ジェネリック製薬協会の信頼回復に向けた取組」と題して、当協会でのこれまでの活動内容や今後の予定などの発表がありました。
会場からは、
1)クオリティカルチャーの醸成について、何が一番大変だったか。何が有効であったか。
2)不足がちなQA(Quality Assurance:品質保証)の人材確保対策はどのように行っているか。どのようにしたら良いのか。
3)企業で働く薬剤師が不足している現状を踏まえて、大学におけるカリキュラムの課題についてどう考えるのか。
4)出来るだけ短期間に、どうやってQAスタッフを育成したらよいのか。
などの質問や意見などがあり、安定供給に向けた信頼回復と、信頼を維持するためのクオリティカルチャーの醸成に対しての関心の高さが感じられたシンポジウムになりました。
以上