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月刊JGAニュース

季節外れの朝顔  

 異常な暑さの夏を過ぎて、ようやく秋となった。本来、秋は暑い夏を過ぎて一息つく季節である。ただ、今年の暑すぎた夏の影響は、人間社会だけではなく、自然界にも大きく余韻を残したのではないだろうか。
 我が家のベランダで、毎年育てている朝顔は今年の夏に花を咲かせることはなかった。強い日差しに対して青々とした葉を茂らせるばかりで、一向に鮮やかな花を咲かせることはなかった。これも異常気象の影響か、と落胆し、どうしたものかと思っていた。暑さが落ち着いた10月になり、ようやく花を咲かせて、一安心をした。どうやら、植物にとっても今年の夏は異様に暑かったらしい。先週末、一通り花も落ち着いてきたので、ようやく種の収穫を行ったが、種にまで成熟していたのは半分にも満たなかった。来年の種植えはどうしようか。その議論は来年に持越しになりそうだ。
 そのような中、私たち業界にとっては厳しい風当たりが続いている。11月22日の中央社会保険医療協議会総会(第566回)においても、複数の委員の先生方から、厳しい意見を頂いた。「後発品の供給不安の状況が解消されておらず、むしろ悪化しているとも言える現状(日本医師会、長島委員)」「日本薬剤師会での調査結果においても、供給停止、限定出荷が継続し、前年に比べて約86%の薬局が「悪化している」または「かなり悪化している」と回答しており、改善の兆しが見えないばかりか、悪化が止まらない(日本薬剤師会、森委員)」私たち業界の人間にとってどういった対応ができるのか、引き続き真剣に考えていかなければならない。これから様々な会議体での議論が佳境となり、依然として厳しい状況が続く。課題や論点も多種多様だ。それはまさに、朝顔のツタのように複雑に絡んでいるかもしれない。とはいえ、全く解けないわけではないと思う。紫の朝顔の花言葉は「冷静」。今の業界を取り巻く問題を一つずつ「冷静」に紐解き、一歩ずつ前進していかなければならない。

(N.K.)
 

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