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月刊JGAニュース

お世話になりました  

 2019年10月からJGAニュースを担当する広報委員会ニュース講演部会に参加させて頂きましたが、委員交代となり、今回が最後の編集後記となります。業界紙とはいえ、一般の人も閲覧可能なコラムにも関らず、好きなことを書かせて頂きました。コロナ禍のWalking、東京五輪、母の死など、読み返してみると稚拙な文章に赤面しきりですが、協会HPにJGAニュースのバックナンバーが残っているので、自分史のように懐かしく振り返れそうな気がします。丁度この仕事に関った2019年の終わり頃からCOVID-19が全世界へあっという間に拡散し、その感染力と致死速度は人類を震撼させました。著名人が短期間で相次いで亡くなり、全世界の累積感染者数は約7億6千万人、累積死亡者数は約700万人(2023年3月時点)と世界規模のパンデミックとなりました。ワクチンの開発が遅れたら被害はもっとひどかったかもしれません。
私も遅ればせながら昨年の4月に感染し、ここ数十年経験したことがない咳と痰に苦しみましたが、ワクチンを3回接種していたので、死を意識するほどではありませんでした。もし、流行の当初だったら、目の前真っ暗、不安と恐怖で慄いていたと思います。わずか4年足らずで、致死率の高い未知の感染症を5類レベルまで引き下げた人類の対応力の速さ、医療の進歩の速さには驚くばかりです。リモート会議や在宅勤務などの働き方も大きく変わった気がします。

 内戦ばかりの戦国時代を徳川家が平定し(「どうする家康」を観ていました)、近代国家へ。軍国主義から世界大戦を経て平和国家へ。農耕や狩り中心の生活から、製造物やサービスで通貨を得て、ボタン一つで生活必需品も情報も手に入る世の中になり、この100年で生活環境が劇的に変化しました。すでにひとつのゴールに着いて、別のゴールを探している気がします。しかし、どれだけ辛い歴史を繰り返してきても、地球上のどこかで人と人が傷つけあう争いや戦争はなくなりません。傷つけられ、傷つける痛みを知っているのに、なぜ引き金を引くのでしょうか。日本人は宗教、人種、思想、文化にあまりこだわらないのかもしれません。また、日本はお城の堀のように海で隔てられているため、天然の防御壁で他国の攻撃から守
られています。一方、地震や台風といった自然災害に苦しめられ、海外の人から見れば何でそんな危険な場所に住み続けるのかと思うでしょう。しかし、被災するたびに協力し合って復興を繰り返してきたため、日本人には助け合いの精神が根付いていることは確かです。日本の場合、戦争より自然災害との闘いの方がはるかに優先順位が高いのです。

 ジェネリック医薬品も使用促進からスタンダードとなり、安定期に入る矢先に不正事案を端緒に、聖域ともいえる医療現場の中枢をなす医薬品の品質不安と供給不足を招く結果となりました。何度も何度も地面を踏み固めて、間違いを正しながら、デコボコ道を平らにする作業がしばらく続くかもしれませんが、世界に誇る日本の国民皆保険制度維持のためにも医療の質を落とすことなく、薬剤費を抑えることができるジェネリック医薬品は必須アイテムなので当協会の更なるご活躍をお祈りしております。大変お世話になりました。

(H.G.)
 

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