高齢化と医療費削減
国民医療費削減、高齢化率の増加、国民皆保険制度の維持、現在の日本の医療の課題として挙げられている項目である。国民の健康寿命を延ばし、社会保障制度の安定を目指すため、今年は2年に1度の「薬価改定」「診療報酬改定」が行われる。私たち、後発医薬品業界にも関心の高い話題で、この時期は各社改定の内容でざわざわしていることだろう。
国民医療費を抑制する策の一つとして、生活習慣病の予防がある。令和5年に方針が示された第4期医療費適正化計画の中にも記載がされている。ライフスタイルの変化により、近年生活習慣病患者が増え、医療費全体のうちの大きな割合を占めているという。私も基本はデスクワーク。もともと運動が苦手で、休日も活動的ではないため、かなりの運動不足の自覚がある。
運動は苦手だが、唯一子供のころに友達に自慢できたスポーツが水泳だった。運動不足解消のため、1月に区営の室内プールに行ってみることにした。子供のころ得意だったからと単純な理由で選んだが、そこは慢性の運動不足。思った以上に泳げなくなっており、何とか25mプールを行き来しているのが精いっぱい。いかに自分の体力が落ちているかを自覚させられた。
そのプールは週末でもご高齢の方ばかりで、私が必死でクロールをしていると、その脇をス―と常連であろうご年配の女性が涼しい顔で抜いていく。少し泳いでもう無理!と歩きコースで休んでいると、先ほどのご年配の女性はまだ元気に何往復も泳いでいる。自分の体力のなさに愕然とするとともに、今年(2024年)の目標が決まった瞬間だった。
高齢化で医療費が増えるだろうと心配されているが、プールにいるご高齢の方々は、元気いっぱい。傍から見ているとそんな心配とは無縁そうである。目の前に目標とする先輩(ライバル)を見つけ、自分の20年後、30年後のことを考えて、健康維持のためにも今から努力を始めてみようと思った。