【企業理念】
「医薬品を中核としたトータルヘルスケアで人々の健康で豊かな生活に貢献する」NCグループの経営理念となります。

　日本薬品工業株式会社は、日本ケミファグループの一員として、国内外の医療に貢献することをモットーとしています。前回は当社の海外拠点であるベトナムにおける医薬品製造施設をご紹介しましたが、今回は8月に第3期の実装工事を終えた国内主要拠点「つくば工場 第三製造棟（3号棟）」をご紹介いたします。

　つくば工場は日本ケミファ株式会社の工場として1977年に操業を開始し、増築を重ねながら先発医薬品や臨床検査薬の製造を行ってきました。その後、国によるジェネリック医薬品（GE）の使用促進を受け、自社開発体制と供給体制の強化を進めてまいりました。2010年には日本ケミファから当社に工場が承継され、日本薬品工業つくば工場として再始動しました。翌年には東日本大震災を受け、従業員の安全確保を最優先に、当時まだ珍しかった全面免振構造を採用した新棟を2014年に3号棟として建設しました。
　また、ベトナムへの投資と並行して、つくば工場の3号棟には第1期から第3期まで段階的に設備投資を行い、15％程度の生産量増加を見込んでおります。3号棟の最大の特徴は、従業員の安全を最優先に、安定供給と生産設備の保護を目指した全面免振構造を採用している点です。
　さらに、この3号棟は工場の老朽化対策の一環としても重要な役割を担っています。時間をかけて実装した分、さまざまなレギュレーションの変化に対応すべく、プロジェクトを立ち上げ、品目移転の準備を進めております。
　ジェネリック医薬品の代替需要はやや落ち着きを見せていますが、企業に求められる「品質管理」は一層厳格化され、高度な管理体制の構築が急務であると痛感しております。設備としてはまだ十分とは言えませんが、患者様に安心して使用いただける医薬品の提供、そして徹底した安定供給を目指し、3号棟の本格稼働を通じて微力ながらもGE業界に貢献できる企業として、努力を続けてまいります。

【つくば工場3号棟の概要】
所在地：茨城県筑西市藤ケ谷799-1
延床面積：22,019㎡（うち、今回工事完了：16,269㎡）
建物構造：鉄骨造2階建 （全面免震構造）
設計・施工：鹿島建設株式会社