中華そば・うどんどちらにしますか
先日、会社の同僚と広島風のお好み焼きを食べに出かけた。私は関東出身のため、広島風は広島に旅行に行ったとき限定でほとんど食べない。今回は同僚の人(この人も関東出身)が「広島風が食べたい」という希望により珍しく広島風のお好み焼きを食べに行くことになった。みんなで頼んだメニューをシェアすることになったが、注文時に店員さんから「中華そば・うどんどちらにしますか」と聞かれた。お好み焼きが好きな方、広島出身の方には怒られてしまうかもしれないが、広島風のお好み焼きにうどんを入れることを知らなかったのでとても驚いた。結局2つのお好み焼きのうち1つはうどん、1つは中華そばにして頼んだ。うどんのお好み焼きはモチモチとした食感と食べ応えでとても美味しかった。
気になったので調べてみると、広島県内の多くの地域では特徴ある素材を使ったご当地お好み焼きがあるらしい。呉市の「呉焼き」は呉名物の細うどんを使い、生地を二つ折りにした半円形が特徴。庄原市の「庄原焼き」は、麺のかわりに庄原産の米を入れ、ソースのかわりにポン酢で食す。尾道市の「尾道焼き」は砂肝とイカ天が入っている。竹原市の「純米吟醸たけはら焼き」は生地に酒粕や日本酒が練りこまれている。三原市の「三原焼き」は鶏モツが入っており、養鶏がさかんであったからと考えられている。三次市の「三次唐麺焼」は唐辛子を練り込んだ麺を使っており、辛みが特徴。熊野町の「ふわふわ納豆焼」は卵・納豆・山芋入り。因島の「いんおこ」はうどん入りが主流である・・・等々色々な具材が使われているようだ。個人的には庄原焼きが気になる。おなかがすいてきた。
お好み焼きの発祥は、戦前に食べられていた「一銭洋食」とされ、戦後に空腹をしのぐ食べ物として、現在のお好み焼きに形を変えていったとのこと。大阪風も元は一銭洋食ということだから、戦後にそれぞれの地域で独自の文化の中で発展していった結果が現在の広島風、大阪風のお好み焼きなんだと思う。ところ変われば形が変わり、そして今ではそれぞれの地域のソウルフードとなっている。地域独特の食文化というのは面白い。私は食べることが好きなので旅行の際、新しい郷土料理を見つけると試しに食べてしまう。今度広島に行く時は色々な地域の特徴的なお好み焼きを食べてみよう。
引用:農林水産省 うちの郷土料理 お好み焼き(広島県)
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/42_7_hiroshima.html