「NDBオープンデータ」については以前このコーナーで紹介させていただきましたが、「第2回NDBオープンデータ」が、前回より内容を充実したかたちで公開されましたので、改めて紹介させていただきます。
NDB(ナショナルデータベース)は、国が保有するレセプト情報並びに、特定健診・ 特定保健指導の情報データベースとなります。平成29年3月末時点でNDBに格納されているデータ件数につきまして、レセプトデータは約128億8,400万件(平成21年度~平成28年12月診療分)、特定健診・特定保健指導データは約1億9,800万件(平成20年度 ~平成27年度実施分)となります。ビッグデータとも呼ばれるこのNDBデータは、医療における政策や研究を遂行する上で非常に重要なデータと位置付けられており、例えば厚生労働省が進めるデータヘルスや医療安全対策等、医療ICT化の事業にも広く活用されています。
また、ビッグデータの幅広い利活用による医療の発展が期待されており、一般向けとしてNDBデータを抽出・集計した「NDBオープンデータ」が厚生労働省のWebサイトにて公開されています。
現在、第2回NDBオープンデータが公表されています。データの対象期間は、平成27年4月から平成28年3月診療分となります(特定健診検査項目、特定健診質問票項目のみ平成26年度実施分)。第1回NDBオープンデータの内容を踏襲しながら、集計項目・範囲の拡大等が行われています。例えば公表データに歯科診療報酬点数表項目、特定健診質問票項目が新規に追加され、薬剤データにつきましては、薬効分類別の処方数上位 100品目まで拡大しています(前回は30品目)。また詳細な薬効群、剤形、後発医薬品区分等により都道府県別に各ジェネリック医薬品の使用割合が把握できますので、非常に貴重なデータといえます。
第3回目NDBオープンデータにつきましては、平成29年8月10日開催の「第38回レセ プト情報等の提供に関する有識者会議」の資料にてスケジュールが記載されております。また、要望内容について対応方針も記されており、より充実したデータとなることが考えられます。
NDBオープンデータは厚生労働省のホームページからダウンロードできます。
厚生労働省ホームページ「第2回NDBオープンデータ」
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000177221.html
JGAニュースNo.115(2017年11月号)